’19-07-10

闇と光

光という言葉は、救い・正義・希望など概して良いものとして使われることがあまりにも多い。一方、闇は悪いものの象徴として使われることが多い。例えばダークサイド、闇の陣営、闇堕ち、など。

闇という言葉に悪いイメージを押し付け過ぎだと常々感じている。光を良いものとする描写を悪いとは思わないが、偏りが過ぎるのではないかな。わたしは闇を良いものとして書きたい。

闇を良いものとして描く作品が存在するかしないかの話ではなく、その数が圧倒的に非対称であることを考えている。

光を救いとか良い意味として描く機会がこんなに多いのは、言葉に出さなくても、暗に、闇を悪いもの/不正義/怖いもの、などとするメッセージが共通認識として広く共有されているからなのではないかと、少し考えたりもする。

光と闇の描写でずっと心にあるのは『カードキャプターさくら』5巻に出てきたダークとライトのカード。

「ダークのこと嫌いにならないでやってね」というセリフとともに、ダークをうつくしく描いていた。

わたしも、闇、暗さ、影、陰、黒、そういったものを良いものとして、うつくしく描写したい。そういうのを書きたい。そういう作品がたくさん増えたらいい。光を良いものとして描写する作品と同じくらいに。