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’23-12 書見台

歌川国貞の「江戸名所百人美女」の初心者向け解説本『絵解き 江戸名所百人美女 江戸美人の粋な暮らし』(淡交社)を読んでいると。

「妻恋稲荷」に房飾りのついた見台が出てきた。そこまで詳しくない自分にとっても見台・書見台は特に珍しいものではない。けれど「房飾りのついた」と言われると、そういえばそこまで細かく見ていなかったことに気づいた。

そこで調べてみると、コトバンクで以下の記述を発見。

❝ 一般に浄瑠璃系の見台は装飾が凝っており、なかでも義太夫(ぎだゆう) 節の見台は漆塗りで形も大きく、金蒔絵が施され、房飾りもついている。

読んでいる「絵解き 江戸名所百人美女」の解説にも、描かれた女性の「職業は浄瑠璃を語る娘義太夫です」とあった。
三味線もだいすき。見ているだけだけれど、いいなあといつも思う。

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’22/12/07 碧

目の醒めるほど冷たい水道水へ

今日届いた荷物はネックレス。再入荷されるのを待っていたネックレス。碧いガラスが嵌め込まれている。暗黒に近づこうとする碧。海に近づこうするカクテル。甘やかさのない色。
ホリデーシーズンを理由に売り出されて、モチーフの大きさやチェーンの長さが欲しかったものだった。服のオシャレはとことん苦手(疲弊や嫌悪が混じる程)だけれど、ネックレスは好きだな。親友と今度会うときに付けていくよ。


先日、ワクチン接種までの待ち時間に購入した本は、メイサートン『回復まで』。公開を前提に書かれた日記、エッセイ、ブログがすきだ。どんどん読めるので楽しい。瀬戸夏子『白手紙紀行』も読書時間をすごく楽しめた日記形式の本だ。メイサートンは、詩も読みたいのだけれど、まだ入手できていない。

いままでずっと詩やブログを書いてきたので、これからも続けていきます。

’22/12/01 水

昨日の風で散った庭の紅葉たちへ

『左川ちか全集』(島田龍 編・書肆侃侃房)を少しずつ読み進めている。23時。今日は203頁の「水晶の夜」がしみじみとよい。「阿部さんは硝子に詩をかく。」から始まる文章。この阿部さんとは阿部保のこと。この人の詩集を借りようと図書館を探したが、難しそうだ……。

❝ すると瞼の暗がりの中で美しい影の配列を見ることが出来る。


Taylor Swift “Better Man”(Taylor's Version) を今更ながら好きになり、繰り返し聴いている。曲名でずっと避けてしまっていたよ。気持ちを同じくするような歌詞ではないが、よい旋律、音の配列。
こんなふうに歌えたら、気持ちよいだろうな。

’19-12

2019-12-24
須賀敦子『塩一トンの読書』を読んだ。


自分の生活には、他者との恋愛も性行為もそこまで必要なものではなく、それほど重要でもないと思えてから、すごく気が楽になった。

’19-03 不自由の中の自由

なんとなく気分が明るくならないとき『イシュタルの娘』(大和和紀)を読む。

お通さんや信輔さんが書に向き合う姿が好きだ。

私はいま、信尹(信輔)さんが流罪になった年齢とほぼ一緒と思われる。信輔流罪編が心に深く残っている。公家や政治のことで疲弊しつつも必死にもがき、秀吉に恨まれ流罪になったけれど、その流罪先の鹿児島で自分にとって大切なものを見つける。

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’19-03

❝ しばしば表現の自由は「各人が、自分のいいたいことをいう自由」というように、送り手の意欲の満足にのみ着目していると捉えられる。「“対話”する権利」論は、言語表現が受け手とのあいだに成立する社会関係であることに着目し、「対話」を保障することにこそ表現の自由があるとする。〔……〕送り手と受け手とのメッセージの交換=異説との出会いによる自己発展の契機を重視していた

P.136 『教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ』(2018)

対話を保障すること。


以下、被害体験等を含む内容

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’19-01

『Men Explain Things to Me』
Rebecca Solnit

説教したがる男たち
レベッカソルニット
訳:ハーン小路恭子
左右社

夢中になって読んだ本。